北海道住宅新聞
2024 年2 月15 日
第1 回 SDGs 住宅賞6 作品決まる
国交大臣賞は山梨・小澤建築工房
(一社)住宅・建築SDGs 推進センター (IBECs)は、このほど第1 回SDGs 住宅賞の入賞6作品を発表した。
国土交通大臣賞には、(株)小建築工房 (山県甲府市、小澤文明社⾧)の「明野の高床」が、 一般財団法人住宅,建築SDGs 推進センター理事⾧賞には、三物建設(株)(神奈川県逗子市、西村誠社⾧)の「巡る問」が受賞した。
北海道からは、(株)藤城建設(札幌市、藤城英明社⾧)の「NORTH LAND PRIDE ~HOKKAIDO SOLAR HOUSE~」が一般社団法人日本木造住宅産業協会会⾧賞を受賞した。
「明野の高床」は、4 地域に建つHEAT20 ・G2 レベルUA 値 0.31W の木造平屋住宅。
高さ1m の鉄製独立基礎とすることで、床組みの乾燥状態を保ってシロアリ被害を防止。
壁材断熱材である「藁ブロック」を積み上げて上塗りで仕上げた 「ストローベイルハウス構法」を採用。
施主もDIY で施工に参加した。
加えて床や天井にウッドファイバー断熱材を採用することで、生分解可能な材料で建物の大部分を構成した。
さらに、将来は 12kWh の蓄電池と屋根に5.5kW の太陽光発電パネルを搭載してオフグリッド生活に移行することも想定している。
審査委員会からは、「生分解する建築として徹底されており、住み心地の良さを確保した上で自然に循環する現代住宅の一つの形を示しており、国土交通大臣賞に値する作品」と評価された。
「NORTH LAND PRIDE」は、札幌市内に建築されたUA 値 0.25W の木造2 階建て住宅。
完成後1年間モデルハウスとして公開しただけでなく、温熱環境のデータも計測した。
多雪地域の札幌で、冬でも再生可 能エネルギーを活用するため、住宅の壁面に太陽光 発電パネルを設置し、蓄電池を室内に設置することで災害時の給電を確保。
PHEV やEV に太陽光発電の電力を蓄えるV2H も設置している。
審査委員会からは、「寒冷地において、再生可能工ネルギー活用と高断熱化による光熱費低減を実現するモデル的な住宅といえる」と評価されている。
SDGs 住宅賞は、環境負荷低減だけでなく、建物の計画から廃棄にいたる全ての段階におけるSDGs 達成に貢献する先導的な取組みをした住宅で、その普及効果が期待されるSDGs住宅を募集したもの。
「NORTH LAND PRIDE ~HOKKAIDO SOLAR HOUSE~」の詳細はこちら↓